石川県の老舗旅館「加賀屋」様が、しばらく使われていなかった温泉旅館の建物を使い、新しい業態の旅館を計画されるということでご依頼をいただきました。「美術館に泊る宿」というコンセプトのもと、館内は漆工芸家 角偉三郎の作品をはじめとする地元の伝統工芸品で彩られる大人の空間に仕上げました。庭園に設けた茶室「得寮庵」は、前田家十四代藩主の四女慰姫様のお行儀見習いの場として建てられた茶室の一部を移築してつくらせていただきました。様々な要素がバランスよく混ざり合い、独特の居心地の良さを醸し出す空間となっています。植物はプラントハンターの西畠清順氏です。

滋賀県草津市の郊外の一角に、新築住宅を設計するご依頼をいただきました。お客様好みのモダンな雰囲気をベースに、トイレとお風呂以外のすべての床を、白をメインにしたカーペット敷きでおつくりしました。奥様がガーデニングのプロということで、将来的には庭と住まいが一体となるような間取りとし、最終形ではガーデンの中にリビングが溶け込むようなイメージを持ってご提案しました。

東京にお住まいのスリランカ人の方が彦根の古い町家を購入されたとのことで、リフォームのご依頼をいただきました。元々うまく改装されている物件で程度が良く、以前の所有者が木工業で使用していたという作業場の部分に内庭を作り、外の通りとリビングとの緩衝的な空間としながら、室内に広がりを感じさせる工夫をしました。横並びに続く壁には全て同じ柄の和紙を張り、庭から座敷までの一体感を高めています。完成後はオーナーが、毎週違うお友達を誘って利用されています。

滋賀県大津市にある、陶芸家の先生のギャラリースペース兼ご自宅のリフォームプランです。よく手入れをされた庭と和室を残し、フルリノベーションの提案をさせていただきました。2階から琵琶湖が望めるロケーションを生かして開口を最大限に、琵琶湖に沿った形でLDKを配置しました。1階のギャラリーは、アトリエ棟と内庭に面する形で穏やかな雰囲気を持たせ、客間の和室とつないでいます。アプローチの庭もデザインさせていただき、訪ねるお客様の期待感を高める動線をつくりました。

以前、南草津で営業されていた時にリノベーションをご依頼いただいたお客様が、奥様のご実家へと店舗を移転されるということで再度ご依頼いただいた案件です。新しい土地でご商売を始められるにあたり、「ごち」様らしい和をベースにした斬新でもう一度食べたくなる料理を、強く印象に残るファサードで表現しました。室内は、1軒のお店でゆっくりとされない土地柄でありながら、ずっと居たくなるような居心地の良さを感じていただけるよう思いを込めてデザインしました。

モダンな雰囲気のある大型住宅のインテリアと照明を担当させていただきました。ブラックライトを車のバックから当てたり、階段にブルーの間接照明を設置したりと、新しいことに挑戦させていただきました。ベッドヘッド、キッチン、テレビボードなどすべての家具のデザインをお任せいただき、お客様好みのシャープなインテリアでまとめています。